組込みシステムは構成部品の小型化、優れた信頼性、厳しい環境下での動作能力を求める傾向が強まっています。熱や衝撃等のストレスや稼動率の高いアプリケーション向けにトランセンドではオプションとしてコーナーボンドを提供しています。
コーナーボンドの仕組み
トランセンドのコーナーボンドは主要部品の周囲に液状エポキシ樹脂やアクリル系接着剤を塗布する低コストのソリューションです。熱膨張による変形等に対応するため、塗布しない箇所を一部残してあります。エポキシ樹脂は紫外線ライトで硬化させ、主要部品とPCBの接合を強化しています。
主な機能
コーナーボンドは通常BGAチップを搭載している小型端末の落下耐性等を向上させるために用いられています。
BGAチップ搭載デバイスは熱膨張と収縮が繰り返されるような環境で使用されると、チップとPCB材料の熱膨張係数の違いにより、半田接合部に機械的ストレスが発生します。
コーナーボンドやアンダーフィルは、膨張と収縮によって発生するストレスを半田接合部から分散させる効果をもっており、これによりデバイスの信頼性を高めることができます。
トランセンドの品質管理
トランセンドはコーナーボンドをPCIe M.2 SSDに適用しており、塗布装置の使用から落下試験の実施まで、各工程を厳密に管理することで、品質と耐久性に優れた製品を提供できるよう取り組んでいます。トランセンドでは製品に合わせて様々なカスタマイズを用意していて、信頼性を強化する別の技術としてアンダーフィルも利用できます。詳細についてはこちら を参照ください。