温度拡張

Introduction

高度な技術を用いることで、フラッシュやDRAMデバイスは高い耐久性とパフォーマンスを実現しており、長時間の稼働が求められる製造装置、衝撃や振動が日常的に発生する軍事機器、安定性が重要視される車載機器、世界中のユーザーに利便性を提供するための耐久性が要求されるIoT関連設備などの幅広いアプリケーションで活用できます。製品寿命を延ばしてメンテナンス費用を抑えるために、多くのデバイスにおいて広い温度帯で動作できることが必要とされています。

温度拡張技術により、デバイスは高温/低温環境でも信頼性の高いパフォーマンスを安定して提供できます。 広域温度帯のテストをパスしたSSDやフラッシュ製品は-40℃から85℃、DDR4メモリは-40℃から95℃の範囲の温度で動作可能で、トランセンドの組込み向けソリューションは、この温度帯で動作することを確認しています。

テストは専用チャンバーで実施しており、フラッシュモジュールやDRAMモジュールに急激な温度変化を与え、一定時間高温/低温にさらして温度耐久性を確認し、不適合な個体には更なる検査を実施しています。

トランセンドは異なるドライブクラスの耐久要件に対応するため、JEDECのJESD218A規格に従っています。SSDの信頼性と耐久性を評価する場合、ドライブは規定されている負荷や温度条件下でテストを実施し、基準を満たすことを確認する必要があります。JEDECでは、UBER1やFFR2を算出することで信頼性や耐久性を評価しており、これらの値はどちらも特定の動作環境で発生した障害やエラーを定量化したものです。


クラス 動作 非動作 FFR UBER
クライアント 40℃
8 時間/日
30℃
1 年
≦3% ≦10-15
エンタープライズ 55℃
24 時間/日
40℃
3 か月
≦3% ≦10-16
表1- SSDのクラスと要件(JESD218A)

トランセンドではクライアントクラスの負荷と温度条件を採用して、ドライブの耐久性とデータ保持機能を検証しています。検証結果を参照することで、製造、IoV、システム自動化、軍事、ヘルスケアの企業ユーザーは、ストレージデバイスが特定の使用条件でデータを保持できる予想期間を確認できます。温度拡張技術が組み込まれたメモリ製品は、標準品よりも長い製品寿命や優れたパフォーマンスを備えており、ビジネスの成長と持続可能性を高めることに貢献できると考えられています。

トランセンドは、SSD、SDカード、DRAMモジュールなど様々なフォームファクタと容量の組込み向けソリューションに温度拡張技術を実装しています。安定性に優れた製品を提供するために、組込みアプリケーション向け製品の品質改善を追求し続けています。各種温度拡張品や広域温度品については法人向け/産業用の製品情報ページをご覧ください。

  • 1. UBER: 訂正できないビットエラーレート
  • 2. FFR: 機能的な故障の発生率
  • 3. 温度範囲は製品によって異なる場合があります。詳細は弊社の製品情報ページを参照ください。

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